みなさんこんにちは!ショーゴ(@sho_trip)です。
早いもので今年も7月、1年の半分が終わりましたね 。
17年卒の新卒採用もひと段落する時期なのですが、
一方、18年卒の学生さんに向けた夏のインターンシップもスタートしています。
「え、もう再来年の採用活動なの?」と思われるかと思いますが、
「ノン、ノン、ノン!NOT採用活動!就業体験ですよ、就・業・体・験♡」
っていうのが、表向きほとんどの企業が言うこと。
今回は年々加熱するインターンシップ事情を
建前論じゃなく、本音でえぐってみたいと思います。
それではどーぞ!
目次
- そもそもインターンシップとは
- 日本におけるインターンシップ
- 新卒一括採用という流れでのインターンの位置づけ
- 結局、インターンって行ったほうがいいの?
- 採用活動とインターンのつながり(本音編)
そもそもインターンシップとは
最近でこそ、新卒採用において採用対象年度(大学4年生等)になる前に企業に直接行って就業体験(という名目の説明会??笑)をすることを指していますが、元々のインターンシップの意味って何なんでしょうか。
インターンシップ特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のこと
ということで、もともとはアメリカで始まった、就職・転職のミスマッチをなくすための制度のことを指します。就職前に職場体験し、入ってからのギャップや仕事が合わないといった事態を防止できるメリットがあります。
日本におけるインターンシップ
では日本におけるインターンシップはというと、2つの意味合いがあります。
まずは「日本経団連」が定めた『倫理憲章』記載のインターン定義です。
インターンシップについて、「産学連携による人材育成の観点から、学生の就業体験の機会を提供するために実施するものである。したがって、その実施にあたっては、採用選考活動(広報活動・選考活動)とは一切関係ないことを明確にして行うこととする。」
引用 https://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/015sanko.html
あくまで『就業体験』であって、採用活動とは関係ない。
ということ。
一方、もう一つの観点は『採用直結型』のインターンシップ。
主に経団連に所属していない外資系・ベンチャー企業が行っており、インターンに参加する時点で選考があり、インターンを通して内定も出してしまうというものです。
このように、倫理憲章には法的拘束力がないため、同じ日本の企業なのにもかかわらず、インターンシップの意味合いが企業によって違うという事態が起きています。
本音と建前。
いかにも今の日本らしい状況ですが、就活生にとってはたまったもんじゃないよね。
現状では、自分の行きたい企業の方向性によって、インターンへ臨む姿勢を変える必要がありそうです。
(とはいえ、大多数の就活生が大学3年の夏時点でははっきりした軸を持っていないのが現実)
新卒一括採用という流れでのインターンの位置づけ
景況感(あえて、感、とつけておきます)が上向いたことにより、企業の採用意欲が高まったことに加え、少子化の影響で学生総数が少ないという状況が相まって、ここ数年の新卒採用市場は『売り手(学生優位)市場』となっています。
引用 ※2016年卒 大卒有効求人倍率 1.73倍www.recruit.jp
有効求人倍率とは、
『仕事を探している人1人に対して、何人分の求人があるか』
を示していますので、
今は就活生の数に対して2倍近い求人ニーズがあるということになりますね。
そんな中、各企業の人事採用担当者は経営陣から『●●名優秀な人材を採用せよ!』と言われている状況なので、各社とも必死なわけです。
実際、インターンについても多くの企業が『現場の人事レベル』では
【採用に直結させたい】のが本音なはずです。
(なかなか表立っては言えないでしょうね。)
続いてインターンシップのスタイルについて。
長期型・短期型、有給・無給といろんなパターンがあります。
さらっとまとめてみますね。
●ワンデーインターンシップ
文字通り、1日・短時間で終わるインターンシップ。
そんな短時間でまともな就業体験など出来るはずもなく、
ほとんどがインターンシップと銘打った『会社説明会』に他ならない。
●3~7DAYSインターンシップ
「ワンデーインターンシップの延長じゃん」と思うかもしれませんが、
意味合いはかなり異なります。
まず体験できるコンテンツの量が大きく違うこと、
先輩社員と接点を持てる機会もあるでしょう。
短期間でありながらその企業のことをある程度深く知ることができます。
●プロジェクト・アクティビティ型インターンシップ
期間内にある課題を与えられ、就活生同士でチームを組んで答えを出すことに取り組むものや、無人島で集団生活を行うものなどがこのタイプです。
プロジェクトは大手企業、アクティビティはベンチャー企業に多い傾向。
その企業の仕事には直結していないものの、社風を感じられるものや、レベルの高い課題に挑めること、就活生同士で仲間を創ることができることなど、自身の成長に繋がる刺激を得られることがメリットです。期間としては1週間前後が多い。
●採用直結型インターンシップ
名前の通り、インターンでの成果が選考を兼ねており、採用に直結するタイプです。
外資系企業やベンチャー企業で行うことが多いです。
実際に社員と同じ仕事に取り組んでみるものや、その企業に直結したある課題にチームで取り組むプロジェクト型の採用直結タイプもあります。
期間は2週間~1ヶ月程度のものが多い。
●長期就業型インターンシップ
研修生として実際の社員と同じ業務を手伝うタイプ。
ベンチャー企業・中小企業を中心に開催されている。期間は1ヶ月〜6ヶ月。
出社週2日以上など、拘束がキツイものが多い。
このタイプでは給料が出る有給タイプもあります。
本当の意味での就業体験と言えるのはこのタイプですね。
以上のようにインターンにもタイプがいろいろあるので、自分が『何を目的にインターンに参加するか』によって、どのタイプに行くべきかを検討した方がいいでしょう。
結局、インターンって行ったほうがいいの?
人事として見ているとここ数年、
インターンシップに対する学生さんの意識に変化が見られます。
●14卒以前(参加者少)
「…インターンって何すか?」
●15卒・16卒(参加者増)
「業界や仕事のことを実際に学びたくて」
●17卒(参加者爆増)
「よくわかんないけど、先輩や大学にインターン行けって言われて」
就活を始めるにあたって、
最近はとにかく先輩や大学のキャリアセンターから
「インターンシップに行っとかないとダメだよ!」
などと言われたからと、
何となくインターンシップに参加している学生さんが多いですね。
「何のためにインターン参加したの?」と聞いても、
「いや、何となく」・・・苦笑
あのさ、何となくなら、思いっきり夏遊んだほうがよっぽどいい人生経験になるので、インターン行かなくていいよ、マジで。と思ったりします。
時間の無駄でしょ。
インターンに参加する目的は人それぞれ。
★ 社会に出る前に社会人の世界を経験してみたい
★ 志望業界の雰囲気を見てみたい
★ インターンを通して成長したい
★ 内定をゲットして就活を早々に終えたい
など。
もし「インターンに行った方がいいでしょうか」ということについて答えるとしたら、
「行った方がいいかどうかを迷っている時点で、行かなくていいかも。
そのままでは何も得られない可能性が高いので。」
ということかと。
参加するなら、なんらか意志・目的を持って行きましょう。
採用活動とインターンのつながり(本音編)
最後に、企業側にとってのインターンシップについて。
『正真正銘の就業体験』ということであれば、
社会的意義に則って、行ないたい企業だけが行なえばいい。
という事になるかと思いますが、
ここ数年、インターンシップを実施する企業数は爆発的に増えています。
●2013年卒向け 1507社
●2014年卒向け 2390社
●2015年卒向け 4124社
引用
ということで、お分かりかとは思いますが、倫理憲章やら何やらありますが、ほとんどの企業が
【インターンシップ=採用活動】
と考えています。コレが本音。
なので、今後予想されるのはインターンシップへの動員の企業間競争激化。
そのため起こり得ることとは
●インターンシップ開始時期の早期化(3年生の春から、1年・2年向けなど)
●インターンシップコンテンツのバブル化(旅行招待・お土産がつくなど)
●採用直結型インターンの増加
など
・・ ・なんだこれ。
3年の夏から就活始まって決まらない人は4年の冬まで、ってこともあり得るよね。
大学生活の半分が就活に浸食される事態。はっきり言って異常でしょ。
何度か言ってますが、じゃあもういっそのこと
【新卒一括採用】という風習自体を廃止すべきだと思います。
就活生の時間が削られ、人事は年柄年中新卒採用に追われ、企業はコスト増。
誰も得しない。
しいて言うなら、
財務面・マンパワーで勝る大手有利な状況が加速するということでしょうか。
そもそも現在の仕組み自体が大手有利につくられていますしね。
そんな中においても、ベンチャー企業や中小企業がマッチングする人材をしっかり確保できる手法はあります。
それはまた追い追いということで。
ということで、18卒向けのインターンシップがどうなっていくのか、引き続き現場でウォッチングしていきたいと思います。
では今回はこの辺で。
Thank you for your time!
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