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余韻を愛するひと

最近、嬉しいことがいくつかあった。

その中のひとつ。

好きなアーティストが増えたこと。

価値観や感覚が全く同じ人がそばにいるので、曲やアーティストを紹介してもらうと、ことごとくハマる。

元々好きなのは邦楽ロック、と言いながら実は良いと思えば何でも聴く雑食で。

それが洋楽でも、インストでも、アイドルでも、アニソンでも良いと思えば聴く。

音楽に限らず、あまりジャンルや定義などの「枠」に囚われるのが嫌な性格。

じゃあ、最近好きになった曲はというと、いずれも「チルな曲」たち。

ふと思った。

いわゆるジャンルに関係なく「良い」と判断する、その僕の感覚ってどこからきているのか。

考えてみる。

人の心に興味があった

幼い頃から本を読むのが好きだった僕。勉強でも国語が大好き。

よく国語がキライな人が嫌がる「この時の主人公の感情を答えよ」みたいな問いは大好物。

正解かどうかはさておき、主人公の気持ちを考えること自体が面白くて。

その後、音楽やゲームにハマっていくのだけど、音楽も真っ先に見るのは歌詞、ゲームも物語調のロールプレイングやアドベンチャーばかりにハマった。

人の感情の動きや何を考えているかに興味があって、いつも想像(妄想?)していた。

待ち合わせスポットや電車の車内で周りの人たちを観察して、どんな仕事で、どんな背景で、誰と待ち合わせしているのかを考えたり。

変な子供だよねw

でも、その頃から意識し出したことばがあった。

それは、余韻

僕の好きなヒト・コト・モノ

余韻 〉

鐘をついた時などの、あとに残る響き。

転じて、あとに残る味わい。言外の余情。

あとに残る味わい、言外の余情。

言葉にしにくい心の動きや味わいが好き。

それはあらゆる場面で表れていると思う。

性や年齢に関係なく、僕が好きになる人の共通点。

感受性豊か・繊細・深く思考する

ノリや何となく、といった人付き合いが苦手で、いちいち意味合いや理由を考えてしまうような、ある意味「生きずらい」ひと。

なぜだか深く仲良くなる人はそういう人が多い。

好きなことはいろいろあるけど、どれも共通するのは叙情的な事柄だと思う。

わびさび・粋・憂い・趣・味わい・・・

そういった概念、言葉にしにくい余情。

だから、自然と好きなモノもこれらを感じられるものになる。

高いお店より、雰囲気が良いお店や店主が素敵なお店。
ラーメンよりも、お蕎麦。(伝わるかな?笑)
パックツアーより、ノープランな旅。
大規模で商業的なイベントより、近所の神社のお祭り。
サカナクション。(曲より歌詞を見て欲しい、すごく叙情的だから)

とかね。

仕事でも大切にしている「余韻」

僕の主な仕事は「人事・広報」。

元々なりたいと思っていた仕事ではないけど、なるべくしてなった天職なのかもと今は思う。

仕事のあらゆる場面で意識するのはやっぱり余韻。

面談をしていても、

インターンシップでも、

会社説明会のスライドでも、

ニュースリリースをつくるときでも。

参加した人、僕と関わった人、読んだ人の心に「どんな余韻が残るか」を常に考えて設計しています。

余韻を残す、ってどういうことか。

それは「全てを言わないこと」だと思っていて。

全部を言葉にして伝えるのではなく、相手が考える・想像するスキマを残しておく。

その余韻が、相手自身の思考となり、興味となり、もっと知りたくなるから。

恋愛でもそうでしょ。

相手のすべてを知りたいから、もっとのめり込む。

続きがある、って大切なこと。

いつも心に余韻を

最近ハマっているチルな曲たち。

その音楽を聴きたくなるのはたいてい夜だ。

僕が最も好きなアーティスト、サカナクションを聴きたくなるのも夜。

特に、雨の夜。

それはただ単に曲が好きなだけじゃなく、夜だったり、雨というシチュエーションとともに聴くことに趣を感じるから。雨の夜だとそこに憂いが加わる。

他でも、こういうシチュエーション、誰と一緒にいるか、なんかによって聴きたいアーティスト・曲は変わる。

人によっては、めんどくさい、と思われるかもね。

人の心の機微に敏感なのは正直生きずらいことも多くて。

勝手に感じ取って傷つくこともたくさんあるし、人事という仕事も最初は胃が痛くなりっぱなし。

でも、今はそんな自分の感覚が好きだ。

言葉で表現しづらい感覚を基準にしているからこそ、日々の暮らしが、目や耳に入ってくる事柄が豊かに感じられる。

何より、そんな感覚を共有できる人と出会えた時、誰にも侵されることがない、ふたりの世界が生まれるから。

いつも心に余韻を。

僕が人生で大切にしていることです。

shogo

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